大判例

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東京高等裁判所 昭和32年(ネ)2694号 判決

控訴人が右居宅一棟の建物の登記をする当時においては、本件借地が二十三番の三ないし五に分筆されているものであることは、登記簿上すでに明かな状況にあつたばかりでなく、控訴人においてもこれを十分知つていたものであることが認められる。従つて右建物の登記をするについては、その借地の地番に符合するように二十三番の三等の地上に所在する建物として登記するのでなければ、右借地上に登記した建物のあることを他に知らせるに足りるものではなく、又そのような登記のない限り何人も右借地上に登記した建物がないと信ずるのが通常であることは容易に肯認し得るところである。右の次第であるから、控訴人が前記のように居宅一棟の建物につきこれを単に二十三番地所在の建物として登記したのは、その所有権保存登記として効力を全く失うものではないとしても、右地番の点について右借地の地番に符合するように登記の訂正がされない限り、これを建物保護に関する法律第一条にいう土地の賃借人がその土地の上に登記した建物を有する場合に該当するものとし、これによつてその土地の賃貸借を第三者に対抗し得るものとはいわれないと認めるのを相当とする。従つて右二十三番の三の土地についても、控訴人主張の賃貸借はこれを被控訴人に対抗することができないものといわなければならない。

(薄根 村木 山下)

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